いつでも どこでも 誰にでも 仏事(葬儀 法要 供養)よろず相談 広尾町 禅林寺 帯広市 禅林寺別院
曹洞宗 (禅宗)龍雲山 禅林寺(広尾町)
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龍雲寺住職 くろゆりの会 代表理事 髙松芳明 タカマツ ホウメイの独り言です
我々は日々の生活の中で様々な間違い失敗を致します。
または、時が経ってから、ああすれば良かった、こうすれば良かったと思うことがあるでしょう。仏教では懺悔(さんげ)と言って日々悔い改めることで仏様にゆるしを請い次の一歩を歩むことを教えとしています。これは言い換えれば過去の私の出来事、思いを仏様がいつでもゆるしてくれると言えます。人生は失敗の連続だからこそ、生きることは苦(四苦八苦)とされます。ですが仏様の心はいつでも我々をゆるして下さいます。言い換えれば仏の心(慈悲心)がなければ人生を歩むのは難しくなりますその結果我々は次の一歩を歩み出すことが出来なくなり思い悩んでしまいます。人生を悔い、悩み、悲しむのが仏教の教えではありません。悩んだ先、悔んだ後、我々一人一人が仏の心を持ち自分をゆるす事が出来たとき、また次の一歩を歩み出せるのではないでしょうか、自分をみつめる日送り他人を見つめる日送り、その結果他人をゆるし自分をゆるす仏の心を持ち人生を歩む、それが仏の道、仏教だと考えます。
お盆は古くから伝わる日本独特の仏教行事です。風習としては学校の夏休み、会社の盆休みを利用して郷里に帰ってのご先祖様のご供養が一般的ですが、お盆の意味は仏教的には孝順心と慈悲心の実践をする期間という教えです。地方の風習は様々ですが一般的には13日が迎え盆16日が送り盆とされ北海道では8月の旧暦、内地(本州)では7月の新暦で行なわれます。
孝順心とは、親、ご先祖様を想い供養し、今の自分の命に感謝し孝行の誠を手向ける教えです。慈悲心とはこの世に存在する全ての人や生き物に対していつくしみの心を起し、思いやりの心を育てるという教えです。ともすれば孝順心ばかりが強調されますが慈悲心の実践も大切な2本の柱の一つなのです。
また『お盆』は古代インドの言語サンスクリット語のウランバーナ盂蘭盆(うらぼん)が正式な仏教用語で意味は倒懸苦(とうけんく)さかさまに吊り下げられた苦しみ、とされ私達の考え方、行いが仏様、仏教の教えで見たとき逆さまであって誤りであることが多く、それ故に苦しんでいるのが人間の姿であるという教えです。
親、ご先祖様の恩にめざめ、命の尊さに感謝し慈しみの心を育てるお盆は、真心をもってご先祖様をお迎えしおもてなし、全ての命を尊び敬うものでありたいものです。
以上禅林寺だより より抜粋
日本人は古来より親、先祖を想い、縁や義理人情を尊びことを大切にしてきました。
現代の合理的な考えでは、ともすれば過去や未来、周りの人の想いなどが置き去りになってしまいます。不合理で面倒な事でも人が心の真の豊かさを得る為には大切にしたいものです。親は子に『迷惑になるから供養はしなくて良い』『私達の事は気にせず自由に生きなさい』と言い、社会においては少数派の排除や現在の利便性ばかりが求められています。私達が正しいと想うことが本当に正しいのか宗教儀礼の簡素化や負担の軽減が子供の情操教育(沢山のものに触れ心を豊かにする教育)を妨げていないか、人の心を貧しくしていないか考える場としてのお盆があっても良いのではないでしょうか。 文責 龍雲寺 高松芳明